理事長挨拶(30周年を祝う)

NPO東京太極拳協会 理事長 森田省吾                2010.10.10
30年前当時、日本武道館が東京で太極拳を学ぶ唯一の場所でした。その武道館で学んでいた仲間が1980年に東京都日中友好協会との連携を図り、太極拳連 絡会を結成しました。そして81年に友好協会内に太極拳委員会が結成されたのが、当協会の出発点でした。教室数も一桁。会員数も100人に満たない。しか し太極拳を目指す志と情熱は他の追随を許さないものがありました。
これを如実に物語っているのが、この年、3ヵ月に及ぶ老師招請事業を成功させたことです。資金も人も枯渇しているなか「技術を学び、愛好者を増やす」を 掲げた中心メンバーの、不眠不休の活動が全てでした。
84年、日本で最初の太極拳全国大会が開催されましたが、協会の成績は芳しくなく、第2回大会に向け、2名の老師を1年間・1名を3ヵ月間と、無謀とも思 える招請事業を敢行し、これが以降の優れた選手を輩出した出発点となりました。老師をお世話するスタッフの尽力も多大なものでした。
長拳への本格的取り組みは、87年の孫健明老師長期招請からでした。以降孫老師は13年間にわたり協会の専任講師として今の長拳の礎を築き、選手育成に力を尽くして下さいました。
90年のアジア大会には、協会から70名の代表選手、そして開幕式合同演武に3名もの会員が参加しました。これが原点となった指導員の方もたくさんいらっしゃると思います。
80年からこの90年までの十年間は、協会を将に死に物狂いで築き上げた時期でした。その結果が90年のアジア大会参加という形で実を結んだ、と言っても過言でないでしょう。
90年以降、協会は幾多の選手を輩出し、教室も拡大の一途をたどり、名実ともに日本を代表する太極拳団体として認知されました。
92年には、会員の夢だった「本部道場」が実現し、ビデオ他の出版事業も成功し、財政も安定し始めました。
95年には現在の本部道場に移り、本格的な訓練の場が確立され、協会もようやく安定期を迎えるまでになりました。
長いようで短かかった30年でした。協会を支え続けて下さった会員、指導員の皆さん、協会の技術を日本のトップレベルに押し上げた選手の皆さん、運営という目立たない部署で協会を支えて下さった教室責任者および事務局に対し、心から感謝いたします。
そして、協会の歴史を組織・技術面で支え続けていただいた村岡理事長(現日本連盟専務理事)はじめ故清水会長、故長谷川会長、故謝志奎老師に報いるためにも、現状に甘んじることなく、次の十年、二十年、歩み続けようではありませんか。